本の感想

なんか文学とか美術とか音楽とか、そこらへんの教養が全然ないなーと思って、色々勉強したい欲があったりなかったりする

 

自分もコンビニ人間になりたい。 
コンビニ人間

コンビニ人間

 

 あんまり小説とか読んでこなかったけど、これすごい面白かった。身体中がコンビニのあらゆる情報と接続しているっていう感覚が快感であるというシーンとかは、すごく興味深かった。

「自分らしく」という個性教育に辟易としてきた若者世代には、すごく響くんじゃないだろうか、とも思った。国のために結婚して子どもつくってくれ!!と言われたら結婚するし子づくりもがんばるよ、みたいな若者多そう。

 

勉強の頑張り方
メイキング・オブ・勉強の哲学

メイキング・オブ・勉強の哲学

 

 よく小説家の人が、小説が上手くなりたかったら、まずは下手でもいいから必ず書き終える経験をしなさい、と言いますね。ボツになってもいいから書き終えるという経験をすることが、次を書くためのステップになるのだと。何もいきなり上出来である必要はなくて、とりあえずまずはひとつを完了する、ということです。このようにタスクを有限化するというのは、あらゆる仕事において重要なことです。  

 わざとでもいいから区切りを設定することで、自分の主体性が出てくる。というのは、本当の自分なんて結局どこにもないからです。自分自身の主体性の軸、主体性の殻のようなものは、つねにわざとでっちあげるしかないんですね。(略)だから、そのプロセスを適度に細かく区切ることが、生きて行く知恵であり、かつ、仕事術でもあると思います。

こういうことを考える時、あらゆるものを有限化することで主体性を浮き彫りにすることができる、という逆説的な発見があった。コンビニ人間を読んでいる時も、主人公のアイデンティティはコンビニに制約されるかと思いきや、コンビニという制約があることによってより際立つようになっていた。

 

いま、「学ぶこと」の有用性以外の価値について根本から考え直す必要がある。  

哲学をするというと、じっと静かに考えているようなイメージがあるかもしれない。でも実際にはそれだけではなくて、もっと活動的な面があります。図を描いたりして、手をひっきりなしに動かしている。仲間と語り合うこともよくあります。哲学者は「概念を操作する労働」を日々たくさんしているのです。そういう建設的な面をアピールした方が、哲学の一般的印象も良くなるのではないかと思います。

概念操作のダイナミズムをアピールする良い方法があれば、とても面白くて、筆者はその一種として「カード化」ということを挙げていた。カードという有限化とタンジブルな操作性は、脳内のそれに近いという話だった。

 

3月読む 
文学とは何か――現代批評理論への招待(上) (岩波文庫)

文学とは何か――現代批評理論への招待(上) (岩波文庫)

 
文学部唯野教授 (岩波現代文庫―文芸)

文学部唯野教授 (岩波現代文庫―文芸)

 

 なんかこの2冊をセットで読むと面白いみたいな話がたくさんあって、2冊並行して読んでみる。「文学部唯野教授」は、メタフィクション的な小説っぽくなってて、文学を現象学構造主義記号論とかから読み解く唯野教授の文学講義のシーンと、学内政治と美人の女学生で頭がいっぱいになったりするシーンの2つで構成されてる。

 

カラマーゾフの兄弟〈上〉 (新潮文庫)

カラマーゾフの兄弟〈上〉 (新潮文庫)

 

上巻頑張れば中巻から超面白いという友人の勧めによって。 

 

日本再興戦略 (NewsPicks Book)

日本再興戦略 (NewsPicks Book)

 

ずっと気になってた本。 

 

大家さんと僕

大家さんと僕

 

 大家さんかわいい。

読書いろいろ

 

 

仮想通貨面白い

1月は仮想通貨の勉強をずっとしてて、金融系の雑誌とかいろいろかじってた。

ネットでも定評のあった仮想通貨入門(ブロックチェーン入門)本は、やっぱりこの本だったと思う。

現行の金融や経済システムに疎い自分でも、その両者の共通点や相違点を「なるほどー」と頷きながら読めたので、これはとても良い入門書だった。

なんかまた気になったら読み直したい。

あと、仮想通貨を含め、個人の価値を株券のように取引できるVALUとかタイムバンクとか、今まで漠然と価値があるとされていたものがやり取りされる経済や社会ってどんな感じなのかは下の本が面白い。 

お金2.0 新しい経済のルールと生き方 (NewsPicks Book)

お金2.0 新しい経済のルールと生き方 (NewsPicks Book)

 

  

生きやすさとは何か

最近何かと話題になっていたはあちゅうさんの本も面白かった。

いわゆる会社に縛られない生き方を目指しましょう的な感じというより、「生きやすさ」とは何か、という問いに対する思索、みたいな感じだった。

 

慎重に集中力と向き合う

仕事はうかつに始めるな ―働く人のための集中力マネジメント講座

仕事はうかつに始めるな ―働く人のための集中力マネジメント講座

 

人間の集中力が金魚以下になりかけているので、改めて医学的に集中力とは何かを考え、生活すること、仕事することを考え直そう、という本。

特に面白かったのは、エリクソン教授の「1万時間の法則」を取り上げて、スポーツ選手がフォームを直したり試合結果を分析するように、ビジネスマンは「考える」というフォームを見直していく必要があるという話だった。このために、「考える」というプロセスを定型化させ、反復可能(フィードバックで修正可能)なものにさせていく方法を提案している。

日々「意識する」とか「考える」とか、毎日やれと言われても、実際何をやってるのか周りの人も自分も分かっていないことばかりで、それじゃ改善しようがないよねっていう話だった。

 

2月読む 

コンビニ人間

コンビニ人間

 

 選択肢が限定されるという不自由さが、逆に、無形な意義(有意義な休日の過ごし方とか)の曖昧な追求(インスタで友達の楽しげな飲み会写真)から逃れさせてくれる、居心地の良さを提供しているのではないか…

みたいなことを考えているので読みたい

 

孫社長にたたきこまれた すごい「数値化」仕事術

孫社長にたたきこまれた すごい「数値化」仕事術

 

曖昧な現象もとりあえず数えて数値化して解決策を上司に提案しよう!っていう本なのかな…

小さな部署やチームの中でできる、マイクロ働き方改革みたいなのが、広がってくるといいよねぇ、みたいな気分で読みたい。(読んでる) 

 

メイキング・オブ・勉強の哲学

メイキング・オブ・勉強の哲学

 

帯の文言がいい!

前作の「勉強の哲学 来たるべきバカのために」も救われる本で、アイロニーとユーモアの二軸で”浮く”自分との向き合い方を考えられるようになった。

 

メタファー思考は科学の母

メタファー思考は科学の母

 

 上司からの課題文献。

読書リスト

去年から日経新聞、newspicksなどを読み漁るようになって、改めて本も読んでいかないとなーと思うようになった。

気になる本は記事にまとめて、読んだら面白かったとこや考えたことを記事を更新する形で進めていこうかなぁと思う。

イメージ的には「読みます!」という宣言に近い。どっかで言っとくと、なんか頭の片隅に残っていて、ふとしたときに読む気が湧いてくるが多い。

こういうのを毎月できるようになるのが目標だけど、3ヶ月坊主で終わりそうな気配もある、、

 

※1月7日(日)更新

こうした調査をもとに、チクセントミハイは、「フローとは"全人的に行為に没入して いるときに人が感じる包括的感覚である」と定義しました。

これは幸福の研究にとって、大発見でした。というのも、古代ギリシャ以来,幸福といえば「快楽」か「意味」のどちらかだったからです。

「快楽」は、いちばんわかりやすい幸福の要素です。大好きなアーティストのコンサ ートに行く、ずっと憧れていたブランド服を手に入れる。そういったLike (好きや want (欲しい)と呼ばれる感覚です。

それに対して「意味」は、世のため人のためになることに幸せを感じることです。面 白いのは、意味に幸せを感じる人は、別にそこに快楽がなくてもいいのです。たとえば 決して楽しい仕事でなくても、意味を感じられたらがんばれるタイプの人はそうだといえます。

このように、じつに2000年もの長きにわたって、幸せには2種類しかないと思われてきました。しかし、そこに突如として現れたのがフローです。

逆に考えると、今の仕事に「快楽」も「意味」も見出せないっていう場合は、意図的に自分を仕事の行為そのものに没頭させることで、幸福を生み出すことが可能と言える。

 

1万時間の法則でおなじみのエリクソン教授は、集中してものごとに取り組むためには次の条件が必要になると述べています。

「反復可能なことである」

(中略)

要するに、「プロセスが明確であれば反復しやすい」という当たり前のことをいって いるだけです。逆にいえば、どうやるのかプロセスが不明確なことは、反復しにくく、 気も散りやすくなります。

(中略)

わたしたちが実際に仕事において集中しなければならないのは、(中略)ほとんどの場合は「考える」ことです。 ということは、集中して考えるための前提条件として,「考えるためのプロセス」そのものを定型化する必要があるのです。

スポーツ選手がフォームを計測するように、ビジネスマンは「考える」という行為を定型化させなければ、それを評価したり改善したりすることができない。

という、すごく理にかなった教えだった。

 

記事まとめ

学生の基本的関心は現在の学問領域上にはなく、それらの複合型であることが多い。

だから、専攻を「変えられる」のではなく「選べる」という選択肢がどれだけ多く用意されているか、また、それらを結びつける「研究室」「ゼミ」がどれだけ教育機関として機能するか、というのが重要な気がする。

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