未来をつくる言葉
昨日『発想の技術 -アイデアを生むにはルールがあるー』を探しに本屋に向かったところ、とても面白い本を見つけた。
- 作者: 細田高広
- 出版社/メーカー: ダイヤモンド社
- 発売日: 2013/07/26
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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一瞬?となるタイトルだが、パターン・ランゲージとの大きな接点が見いだせる示唆深い本だった。
ビジョンやコンセプトと世間で呼ばれているものも含めた、未来を語るための作法は、これまであまり体系立って説明されてきませんでした。
本書は、そんな問題意識から生まれた「言葉を使って未来をつくるための本」です。(p.8)
私たちは、言葉を通じて目に映る世界を捉え、言葉を使って思考しています。言葉にならないものについては、思考するすべを持たない。言葉は思考の道具であり、思考そのもの。(p.21)
未来をつくるためには未来について語るための言葉が必要なので、その言葉をつくるやり方を説明しよう、という本。
中盤は様々な企業のコピーや理念が、未来をつくる言葉(本書ではビジョナリーワードと言われている)となって、実際に人びとを突き動かす原動力になっていた事例がたくさん載っている。
特に面白いと思ったのは、そういった言葉のつくり方を説明しているPart5だった。
機能するビジョナリーワードを、未来からの絵ハガキと捉えると、言葉に求められる三つの条件が見えてきます。
(1)解像度
(2)目的地までの距離
(3)風景の魅力 (p.172)
「新しい」「次世代の」は解像度の低い言葉で、目的地までの距離は「行ってみたい」と「行けるかもしれない」と思える中間を狙い、未来の風景は誰にとっても魅力的なものでなければならない。
では、そういった言葉はどのようにつくるのか?
Step1 現状を疑う 「本当にそう?」
Step2 未来を探る 「もしも?」
Step3 言葉をつくる 「つまり?」
Step4 計画をつくる 「そのために?」 (p.177)
Step4の”計画をつくる”の段階では、大きなビジョナリーワードを元に、それを達成するためのアクションをいくつか細かく分けて記述する、という方法が述べられていた。