2016年 面白かった本
大学時代の研究室の先輩が読書メモとして、こういうのをまとめていて、とても良いなぁと思ったので、自分もまとめてみることにした。
- 作者: 近藤麻理恵
- 出版社/メーカー: サンマーク出版
- 発売日: 2010/12/27
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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「モノ別」に「正しい順番」で、「ときめくモノ」だけを残す。これを、「一気」に「短期」に「完璧」にやり遂げる。
持ち物に魂が宿り、それが自分の心とどのように呼応するかで、持ち物の所在を決めていくプロセスが斬新で、面白かった。
たしか1月か2月に読んで、もう今年のトップ3に入るとか思ってたけど、なんだかんだ振り返ってもこれは面白かった3冊に入る気がする。
自分を捨てる仕事術-鈴木敏夫が教えた「真似」と「整理整頓」のメソッド-
- 作者: 石井朋彦
- 出版社/メーカー: WAVE出版
- 発売日: 2016/08/25
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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これから3年間、おれの真似をしな。自分の意見を捨てて、くもりなき眼で世界を観ること。それを3年間続けて、どうしても真似できないと思ったところが、君の個性ということになるから。
宮崎駿監督が高畑勲監督から、鈴木敏夫プロデューサーが徳間康快社長から、そして石井朋彦プロデューサーがジブリから何を教わりどう学んだのか。
線を引きたい箇所が多すぎて、逆に線を引かない箇所に線を引いた方が早いんじゃないかというくらい、示唆深すぎる本だった。
いわゆる「しなきゃいけないこと」の99%は「本当は別にしなくてもいいこと」だ。この本は、世間で「しなきゃいけない」とされていることを一つ一つ検討していって、「あー、あれもこれも別にしなくてもいいんだ。人生ってもっと幅があるものなんだ」と、少し力を抜いてラクに生きていけるようにするための本だ。
”何となく日々感じる息苦しさ”が、鋭く分析・ゆるやかに解体されていく痛快さがあって、とても面白かった。
四隅のネジを少しずつ緩めて、思考の可動域を広げ、生き方に柔軟性と耐性を増してくれるような本。
こちらが無知だからこそ読書はおもしろいわけで、それに尽きます。無知から未知へ、それが読書の醍醐味です。
”読む”ことで体に起こる反応とか、著者と本と読み手に起こるコラボレーションのシステムとか、”読む”行為の目に見えない裏側をたくさん考えられて面白かった。
タイトルの”多”は”読”ではなく”術”にかかっていて、これは松岡正剛さんが編集工学的に考える多くの”読術”に関する書だと思う。
読書においてだいじなのは、著者の思想を正確に理解するとともに、それによって自分の思想を開発し、育成することなのだ。
新しい知を生産することが、田畑を耕すことと同じように、生活者に迫られる時代を見据え、「発見ノート」「カード操作による知的生産」「創造的読書」など、研究者に身体化された知の生産技術を細かく紹介していて、とても面白い。
あと、技術1つ1つが良い意味でスマートすぎず、すごく日本的で馴染みやすいものになっているのも特長的だと思った。
最も役に立つ『生きた知識』とは、知識の断片的な要素がぺたぺた塗り重ねられて膨張していくものではない。常にダイナミックに変動していくシステムなのである。このシステムは、要素が加わることによって絶え間なく編み直され、変化していく『生き物』のような存在なのだ。
学校教育に限らず、あらゆる探究・熟達・創造の過程で起こる「学び」の根源に迫っていて、読めば読むほど腑に落ちていく。
学びが人間の根源的な欲求であるという前提で、どんな領域の人にも多くの示唆を与えてくれる本。
学校の課業がたんに学科を学ぶことにあるばあいには、互いに助け合うということは、協力と結合との最も自然な形態であるどころか、隣席の者をその当然の義務から免れさせる内密の努力となるのである。活動的な作業がおこなわれているところでは、すべてこれらの事情は一変する。そこでは、他の者に助力することは、助力される者の力をかえって貧しくするような一種の慈善ではなくて、たんに助力される者の力を解放し、衝動を推進する援助であるにすぎない。
理論と実践、学習と状況、構築と探究の密接性から、学校と社会の関係を問い直していく過程がとても刺激的で面白い。
今、キーワードになっている「能動的学習」や「学力の3つの要素」、「社会連携教育」とかの考えをより深堀りできる本。
クリエイティブの授業 STEAL LIKE AN ARTIST "君がつくるべきもの"をつくれるようになるために
- 作者: オースティンクレオン,Austin Kleon,千葉敏生
- 出版社/メーカー: 実務教育出版
- 発売日: 2012/09/20
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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いちばん大事なのは、知っていることじゃなくて、好きなことを書くことだ。自分のいちばん好きなストーリー、自分の読みたいストーリーを書こう。人生や仕事も同じ。
「自分探しは後回し」「評価を求めない」「友をつくって敵は無視」など、豊かに生きる方針が短いフレーズで、かつ勇気づけてくれるように書かれていて、とても良かった。
イラストのテイストや本の大きさや持った感じとかもよくて、なんか色々面倒くさくなってきたときに1分だけ手にとるとMPが回復するような本。
大人になってわかった!うちの息子は発達障害 23年間の母と子の奮闘記 (ヒューマンケアブックス)
- 作者: 高橋瞳子
- 出版社/メーカー: 学研プラス
- 発売日: 2016/04/21
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母親と息子の苦悩の日々がマンガテイストで描かれていて、自分が当事者になったような気分で、登場人物の心の内側から「発達障害とは何か」を考えさせられる本だった。
また、差異ばかりでなく、共通点も上手く流れの中で見出されるようになっていて、すごく魅力的な表現になっているのも特徴的だった。
「その日暮らし」の人類学 もう一つの資本主義経済 (光文社新書)
- 作者: 小川さやか
- 出版社/メーカー: 光文社
- 発売日: 2016/07/14
- メディア: 新書
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立ち読みでめちゃくちゃ面白かった記憶が・・・
買ったら、本棚の「働かない」コーナーに入れたい良書。